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“帝国の娘”

今年ももう少しなので、年をまたがない本を読もうと思い、日本語の本を。
“帝国の娘” R.E.フィースト&J.ワーツ
異世界を舞台にしたファンタジーです。
高校の図書館に置いてあって、いつか読もうと思っていたんだけれど、卒業後に本屋で探したら絶版かなにか(1989年出版)で手に入りませんでした。
ところが、だいぶ前に古本フェアをやっていた本屋に立ち寄ったら発見!
ようやっと私の手元にやってきました。

アコマ家のマーラは修道女になる儀式の途中、父と兄が政敵ミンワナビ家の裏切りにあって戦死したとの知らせを受ける。一転して一家の主となった17歳のマーラは帝国の陰謀術数をくぐりぬけ、家族の復讐を果たせるのか?
…というお話で、ファンタジーではありますが、支配者になるはずではなかった少女が運命のいたずらでいきなり当主となり、次第に能力を開花させる…という、現実にもありそうな展開に興味を惹かれました。

中世ヨーロッパ風のストーリーを想像していたけれど、主人公達の名前はどちらかというと古代文明風で、文化はアジア寄り? 謝辞に韓国人の名前があるので、そっちの影響があるかもしれません。
とにかく、この帝国では伝統・名誉が大事。
とくに名誉が重要で、ある人が名誉にかけて誓ったことを公衆の面前で破ったら、たとえ有力者であっても名誉を守るために自害しなければいけません。
え~~~と思っちゃう展開なんだけど、日本の武士道と通じる部分もあってそれなりに入っていきやすいかも。
で、若くて経験もなく、後ろ盾もない孤立無援の少女が、この伝統を逆手にとって機知と度胸で政敵と渡り合うところがおもしろかったです。まぁ、ときどき、うまく行きすぎ…とは思ったけど(笑)。
恋愛も絡まず、かなり硬派なストーリーだったので、後半魔術師が出てきちゃうところはちょっと残念。ファンタジーでも、歴史物っぽく終わって欲しかったなぁ。
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by bordergirl | 2007-12-18 00:19 | 本、音楽

“The Time of the Ghost”

“The Time of the Ghost”(邦題“私が幽霊だった時”)読み終わりました。
半年かかった“Retraro en sepia”と比べると、早い! といっても、ページ数もぜんぜん違うんですが。
邦訳の方をむかーし読んでいて、もう一度読むなんて楽しめるかな?と思ってたけど、完全にストーリーは忘れてました。

ストーリーは主人公がいきなりゴーストになっているところから始まります。
記憶もなんにもなくて、自分が誰なのかも、なぜゴーストになってしまったのかも分からない。
それでも彷徨ううちに自分の家族が見つかり、4人姉妹のうちの一人、サリーだということが分かります。さて、サリーに何が起こったのか…、そしてどうすればサリーは元に戻れるのか…。

という感じでストーリーは進むのですが、途中で目が覚めたサリーは病院のベッドの中、しかも時間はさっきの7年後で、お見舞いに来ているのはサリー??
主人公はまた記憶をさぐって自分を見つけなければならず、何度か過去にゴーストとして戻るうちに、4人姉妹が遊びのつもりで信仰していた異教の女神が実際に存在し、7年後に主人公の命を狙っていることを悟ります。

前半はともかく、後半は過去と現代を行き来する展開で、読むのがちょっと大変でした。
しかも、『ファンタジーなのでなんでもあり』と思ってしまうので、いつもは足りない語彙力を想像力で補っているのですが、それも難しい!
前半の4人姉妹はかなりグロテスクな描写で、本当に人間?と思ってしまうくらいだったのでかなり混乱しました。ファンタジーならありかな?とも思っちゃって。
でも、7年後はすっかり成長してて、あ~子どもの頃ってちょっとグロテスクな部分もあるかもなぁと感心。とくに、この姉妹は親の愛情をまったく受けずに育ってるので、いろいろといびつになっちゃう部分もあるんだろうな。
そういう抽象的な描写を目に見えるかたちで描く小説は好きなのだけど、いかんせん語学力が足りないと理解するのは難しいですね…。

また、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの以前邦訳を読んでいる小説を買おうと思ってるのだけれど、これもまた確か時間を行き来する展開だったような…それまでにちょっとは勉強しとこうかなぁ…。
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by bordergirl | 2007-12-09 22:28 | 本、音楽